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この世界の片隅に [映画]

ひさしぶりに映画館で観る事にした、ちなみに原作は読んでいない。
鑑賞後、しばらくすずさん達の時代から戻ってこれず、今のところ気持ちの整理できないが
とても素晴らしかった。

あの多くの日本人が思い出すもの億劫な時代の広島・呉を舞台に
のんびりとした主人公「すず」のユーモラスな日常が絵本のような優しいタッチでテンポ良く描かれ、
コトリンゴさんの優しい歌声がそれにそっと添えられている。
内容やキャストなど詳細は公式サイトで読んで頂ければよいかと。

当初は、「蛍の墓」のような戦争の悲惨さを前面に出したものかと思い敬遠していたのですが、
ツイッター上で好きな作家さんたちが、先入観を持たずとにかく見て欲しいと書いていたので観る事に。

土曜日に見ようかとふらりと映画館へいったら、全ての回で満席で正直驚いた。
仕方が無いので、その日は本屋によってから牛丼食って散歩して帰った(単なる遠回りw)。
夜にネット予約で席を確保、その後ちょっとゲームに熱くなり寝坊しそうになるもぎりぎり到着。
本日もほぼ満員のようで、客層は幅広く老若男女で映画のジャンル的に子供はいなかった。

面白いのは、のんびりとした彼女の視線で進む丁寧に描かれたコミカルな日常を笑いながら追っていると
自然にあの時代にいるかのような感じになってきて、よくある白黒で見る記録や歴史では無く、
フィクションなのに祖母や祖父に聞いていた当時の生活そのままを垣間見たような感覚。

時間が進み彼女の日常にも徐々に太平洋戦争の影響が出てくるのだが、
そんな状況にも、主人公は順応して日々の生活を僕らと同じようにせっせとこなし、非日常が日常となる。
辛かったり、悲しかったり、悩んだりと大変な状況なはずなのだが、
腹は減るし眠くもなる、生きるためには仕事だってやらないといけない人生は続くのだから。

この映画は反戦映画なの?と言われるがそうではないと思う。
戦争に反対するわけでも自虐的でも、鬼畜米英でもないし、英雄が出るわけでも兵器がかっこいいとかでもない、
あの頃の人々は凄かった、偉かった的でもない、逆に今のこのモヤモヤした時代だから描けた作品ではないかと、
僕らと同じような人々が泣いたり笑ったり怒ったりしながら過ごしたあの時代の日々の生活を描いた映画。

これから見る方には、どうかアニメだとか、主義や主張などの色眼鏡をはずして見て欲しいそんな作品だった
(あ、普通のメガネはかけたままでどうぞw)。

2017/1/13にやや書き直し。
タグ:映画
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